管理職・次世代リーダーが部門横断で組織課題解決に挑む、実践型リーダー育成プログラム
企画の背景・課題
管理職や次世代リーダーの育成においては、単にマネジメント知識を学ぶだけでなく、自組織や全社の課題を捉え、周囲を巻き込みながら解決に向けて行動する力を育てることが重要になります。 特に、プレイングマネジャーとして日々の業務や顧客対応に追われる中では、メンバー育成や組織づくりに十分な時間を割きにくくなります。結果として、マネジャー自身の負担が増え、メンバーに任せることや、組織全体を俯瞰して課題を捉えることが難しくなるケースがあります。 また、次期マネジャー候補や次世代リーダーにおいても、早期からマネジャーやリーダーとしての意識を醸成し、経営や組織を担う視座を高めていくことが求められます。しかし、日常業務の延長だけでは、部門を越えた連携や全社視点での課題解決に取り組む機会を十分に得にくい場合があります。 そこで本プログラムでは、管理職以上の選抜メンバーを対象に、部門横断で組織課題に向き合い、実践を通じてリーダーシップ・マネジメント力・課題解決力を高める実践型リーダー育成プログラムを企画しました。

企画の目的・ゴール
本企画の目的は、管理職・次世代リーダーが、広い視野で組織課題を捉え、解決に向けた思考力と実践力を高めることです。
具体的には、未来構想、リーダーシップ、マネジメント、組織課題探究、実践活動、成果共有といったテーマを扱いながら、受講者が自社・自組織のありたい姿を描き、現状とのギャップを捉え、課題解決に向けた行動を起こせる状態を目指しました。
また、部門の垣根を越えたチーム実践活動を通じて、協働の意識を高めることも重要な狙いとしました。異なる職種・役割を担うメンバーが共に学び、組織課題について議論することで、自部門だけでは見えにくい課題や可能性に気づく機会を設計しました。
本プログラムを通じて、受講者が「自分たちが会社の未来をつくる主体である」という当事者意識を持ち、組織を牽引する次世代リーダーとしての土台を形成することをゴールとしました。
企画・プログラムの内容
本プログラムは、約11か月間にわたり、複数回の集合研修とオンラインでのチームコーチングを組み合わせて実施する設計としました。
前半では「未来構想」をテーマに、ビジネス環境の変化を捉えながら、自社・自組織・自分自身のありたい未来を描きました。変化の激しい時代における外部環境の変化や、地域社会・地域企業を取り巻く状況を踏まえ、リーダーとしての当事者意識と主体性を高めることを重視しました。
次に「リーダーシップ」をテーマに、リーダーシップとマネジメントの違い、マネジャーの基本的役割、人を通じて成果を出すためのコミュニケーションを扱いました。目標設定、モチベーションコントロール、フィードバック、コーチング、権限委譲など、マネジャーとして求められる基本行動を体系的に学びました。
中盤では「組織課題探究」をテーマに、自組織や全社における課題を定義し、ロジックツリーやWHY・WHAT・HOWの思考ステップを用いて、課題の構造化と真因の探索に取り組みました。受講者は、部門横断のチームで組織課題を検討し、解決に向けたチーム実践計画を立案しました。
その後は、立案した実践計画をもとに、現場での課題解決活動に取り組みました。実践期間中には、活動の促進要因や阻害要因を振り返り、現状や既存のしがらみに疑問を持ちながら、チーム実践計画をブラッシュアップしました。
最終回では、チームごとの実践内容や成果、メンバーそれぞれの変化実感、今後の課題を共有しました。他チームの取り組みから学びを得るとともに、プログラム終了後も継続的に実践を進めるための計画を再整理しました。
また、集合研修の間にはオンラインでのチームコーチングを実施し、チーム実践計画の遂行に向けた課題整理、活動の振り返り、実践を促進するためのアドバイスを行いました。これにより、研修で学んだ内容を現場での行動に接続し、実践の継続を支援しました。
ロカリスの支援内容
ロカリスでは、プログラム全体の企画設計から、各回の研修運営、学習テーマの設計、事前課題の設計、チーム実践活動の設計、オンラインコーチング、成果共有に向けた伴走までを一貫して支援しました。
特に重視したのは、受講者が単なる知識習得で終わらず、自社・自組織の課題を自分ごととして捉え、実際の行動につなげることです。そのため、研修内ではディスカッションやグループワークを中心に設計し、受講者同士が互いの考えを共有しながら、自分自身のリーダーシップやマネジメントのあり方を内省できる場をつくりました。
また、部門横断での組織課題解決をテーマに設定することで、受講者が普段関わる部門や業務範囲を越え、全社視点で課題を捉える機会を設計しました。部門間連携、組織エンゲージメント向上、社員の自律、若手社員の育成など、組織の成長に関わるテーマを扱うことで、個人の成長だけでなく、組織全体の成長につながるプログラムを目指しました。
さらに、実践期間中にはチームコーチングを通じて、各チームの活動状況や実践上の壁を確認し、活動を前に進めるための問いかけやフィードバックを行いました。受講者が計画を立てるだけで終わらず、現場で実践し、振り返り、再度計画を見直す経験学習のサイクルを回せるよう伴走しました。
取り組みの効果・変化
本プログラムを通じて、受講者はマネジャーとしての役割理解を深め、自分自身が組織に対してどのような影響を与えるべきかを考える機会を得ました。管理職としてのマネジメント基礎を押さえながら、自分の役割や、今後のリーダーとしてのあり方について認識を深めることにつながりました。
また、部門を越えたチームで組織課題を設定し、課題解決に向けて取り組む活動が生まれました。組織課題をテーマとして扱ったことで、受講者の視座が徐々に高まり、自部門だけでなく、全社や他部門との関係性を意識して考えるきっかけとなりました。
チーム単位での実践活動を取り入れたことで、受講者同士が相互に影響を与えながら学び合う効果も見られました。各受講者は真摯に取り組み、次世代リーダーとしての土台形成につながる前向きな姿勢や実践意欲が確認されました。
一方で、全社的な視座への引き上げや、上位層との対話・巻き込み、事業戦略や経営視点との接続については、さらなる改善余地も見られました。こうした振り返りを踏まえ、次年度以降は、より主体性を引き出す設計、課題設定の見直し、上層部との連携強化、実践活動へのフォローアップ強化などを検討しました。
本プログラムは、管理職・次世代リーダーが部門横断で学び合い、組織課題解決に向けた実践を通じて、マネジメント力・リーダーシップ・組織推進力を高めるプログラムとして、受講者一人ひとりの成長と組織変革のきっかけを生み出す取り組みとなりました。

