北陸企業の次世代経営幹部候補が挑む、越境型ワークアウトプログラム

企画の背景・課題

次世代経営幹部候補や次世代リーダーの育成においては、知識習得型の研修だけではなく、実際の経営課題や組織課題に向き合い、自ら考え、周囲と協働しながら解決策を導き出す実践経験が重要になります。
特に、将来的に経営を担う人材には、日々の業務遂行力に加えて、事業全体を俯瞰する視点、外部環境の変化を捉える力、組織を動かす推進力、そして多様な関係者と協働しながら価値を生み出す力が求められます。
一方で、社内だけでの人材育成では、自社の常識や既存の考え方にとどまりやすく、他社の人材との対話や、実在する企業の経営課題に触れる機会を十分に持ちにくい場合があります。そのため、次世代経営幹部候補が自社の枠を越えて学び、実践を通じて経営視点を高める越境学習の機会が必要とされていました。
そこで本プログラムでは、北陸の企業5社から計10名の次世代経営幹部候補が参加し、他社の参加者と協働しながら、事業戦略立案や地域企業の経営課題解決に挑む越境型ワークアウトプログラム「北陸キジバト」を企画しました。

企画の目的・ゴール

本企画の目的は、北陸企業の次世代経営幹部候補が、経営に必要な視座と実践力を高めることです。
具体的には、外部環境分析、マーケティング、戦略的思考、イノベーション、リーダーシップ、組織開発などのテーマを学びながら、実在する地域企業の経営課題に向き合い、課題解決に向けた提案を行うことを目指しました。
単にフレームワークや理論を学ぶのではなく、実在する企業の状況を理解し、経営者の問題意識や事業の背景を踏まえたうえで、現実的かつ実行可能な解決策を検討することを重視しました。
また、北陸の複数企業から参加者が集まることで、自社内では得られない視点や刺激を得ることも大きな目的の一つでした。他社の次世代リーダーと対話し、価値観や考え方の違いに触れることで、自社の当たり前を相対化し、経営幹部候補としての視野を広げることを狙いとしました。
本プログラムを通じて、参加者が事業構想力、課題解決力、組織推進力、リーダーシップを高め、将来的に自社や地域企業の未来を担う人材へと成長していくことをゴールとしました。

企画・プログラムの内容

北陸キジバトでは、北陸の企業5社から集まった計10名の次世代経営幹部候補が、複数回にわたる実践型学習に取り組みました。
プログラムでは、経営者や次世代リーダーに求められる発想力、実践力、科学的思考に加え、人間関係構築力、概念的思考力、リーダーシップ、組織を動かす力など、新時代のビジネスリーダーに必要なスタンスとスキルを扱いました。
参加者は、事業環境分析、マーケティング、戦略思考、イノベーション、リーダーシップなどを学びながら、和歌山県田辺市の実在する地域企業の経営課題に向き合いました。実在企業を題材にすることで、机上のケーススタディでは得られないリアリティのある学びを生み出し、参加者が経営課題を自分ごととして捉えられるように設計しました。
また、単なる講義やグループディスカッションにとどまらず、参加者同士がチームで問いを立て、情報を整理し、仮説を構築し、解決策を検討するプロジェクトベースドラーニング形式で進行しました。
最終的には、地域企業の経営課題解決に向けた提案活動を行い、学びを成果物としてまとめることで、次世代経営幹部候補として必要な経営視点と実践力を磨く機会としました。

ロカリスの支援内容

ロカリスでは、北陸キジバトのプログラム全体の企画設計から、各回の研修運営、学習テーマの設計、参加者同士の対話設計、地域企業の経営課題に向き合うワークアウトの設計・伴走までを一貫して支援しました。 特に重視したのは、次世代経営幹部候補が単に知識を学ぶだけでなく、実際の経営課題に向き合い、自ら問いを立て、考え抜き、他者と協働しながら解決策を導き出すプロセスです。 そのため、各回のプログラムでは、参加者が受け身にならず、自分たちの考えを言語化し、他社の参加者からフィードバックを受け、視点を広げながら学びを深められるように場を設計しました。 また、実在する地域企業の課題に取り組む際には、表面的な解決策にとどまらず、経営者の問題意識、事業環境、組織の状態、地域との関係性などを踏まえて課題を捉えられるよう、問いかけやファシリテーションを通じて伴走しました。 さらに、越境学習の価値を最大化するために、北陸の複数企業から集まった参加者同士が、自社の枠を越えて学び合い、互いの考え方や経験から刺激を得られる対話の機会を設計しました。

取り組みの効果・変化

本プログラムを通じて、参加者は実在する地域企業の経営課題に向き合うことで、知識習得だけでは得られない実践的な課題解決経験を積むことができました。
また、他社の次世代経営幹部候補と協働することで、自社の常識や自分自身の考え方を相対化し、経営や組織を見る視野を広げる機会となりました。
参加者は、事業環境を分析し、課題を構造化し、解決策を検討するプロセスを通じて、経営幹部候補として必要な事業構想力や戦略的思考を磨きました。加えて、チームで議論し、意見をすり合わせ、提案内容をまとめる経験を通じて、組織推進力やリーダーシップの向上にもつながりました。
実在企業の経営課題に取り組むことで、参加者にとっては「正解のある課題を解く」のではなく、「答えのない経営課題に向き合う」経験となりました。この経験は、将来的に自社の経営課題や組織課題に向き合う際にも活かされる学びとなりました。
北陸キジバトは、次世代経営幹部候補の育成、越境学習、地域企業の経営課題解決を組み合わせた実践型プログラムとして、参加者一人ひとりの視座を高め、地域企業の未来を担うリーダーとしての成長を後押しする機会となりました。